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コラム

犬の妊娠と出産について

2009年2月25日

将来的な生殖器系疾患の発生予防の為、早い段階での避妊手術が推奨される中、我が愛犬に一度は出産を経験させ、育てる姿をみてみたい。そう考える飼い主さんは少なくありません。そんな場合、犬の性周期を理解しておくことが必要となります。
犬の妊娠期間は平均62~63日です。もちろん、前後数日間の期間変異は発生します。 交配日を把握しておくことは、出産予定日の推定に不可欠となります。同居犬との妊娠の場合、交配日が不明となる事がよくありますが、発情開始日を記録しておくことで、おおまかな交配日の推定が可能となり、出産予定日の目安が立ちます。というのは犬の大きさなど個体差もありますが、発情出血がみられてから12日前後が最も妊娠し易い交配適期となるからです。

妊娠診断については早い場合、交配17日後には超音波検査にて可能となり、妊娠21~26日後には常に診断できるようになります。続いて、出産予定日の数日前にはレントゲン検査により、胎子の頭数、母体に対しての大きさ、胎位などを把握しておきます。これらの定期検診は難産や帝王切開となる場合、ある程度の事前予測ともなる為、不可欠なものとなります。また、この時期になると、飼い主さん自身もハラハラドキドキされるようです。 というのも、犬は安産の守り神などといわれていますが、実際には難産も多くみられるからです。ブルドッグやボストンテリアなどの短頭種、超小型犬、また初産犬は経産犬よりも難産・帝王切開となる場合が多くあります。他にも、大きい雄犬と小さい雌犬との交配の場合や、妊娠した胎子数が少ない過胎子の場合など難産のリスクが高くなります。

【写真1】
そが動物病院:チワワ
【写真2】
そが動物病院:チワワ レントゲン写真

妊娠したかな?と感じたら、早期にかかりつけの獣医師に相談し、適切な状況の把握と対策、アドバイスをうけておくことが好ましいでしょう。

写真1は先日、帝王切開で生まれた4匹のチワワです。
母犬の体重は2キロ弱で初産でした。
帝王切開でとりあげた子犬が無事成長し、後日元気な姿をみせてくれた時には実に嬉しい気持ちとなります。皆順調にスクスクと育つことを願い、応援しています。
頑張れ、チビ犬4兄弟!

写真2はその子達の検診時のレントゲン写真です。

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