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コラム

猫のウイルス疾患

2008年11月21日

朝晩は随分と冷え込むようになり、早いものでもうすぐ師走となります。空気が乾燥し、澄み渡る晩秋の空が毎日とても綺麗なのですが、関西地区では早くもインフルエンザが大流行しているようです。毎年、この時期になると急増するのが猫のウイルス疾患です。 有効な予防手段は、やはりワクチン接種となります。
今現在、

【来院時】
そが動物病院:ウイルス疾患
そが動物病院:ウイルス疾患
  • 1) 猫ウイルス性鼻気管炎
  • 2) 猫カリシウイルス感染症
  • 3) 猫汎白血球減少症
  • 4) 猫クラミジア病
  • 5) 猫白血病ウイルス感染症
  • 6) 猫エイズウイルス感染症

以上、6種類のワクチン接種が可能となっています。予防すべき伝染病の種類は、その猫の飼育環境や状況によっても異なってきます。その猫に見合った最良のワクチン計画を選択することが重要となります。また、ワクチンは伝染病を予防するためのものですが、100%病気を予防できるものではありません。しかし、ワクチン接種した猫はたとえ感染したとしても、ワクチン接種をしていない猫に比べると、その症状ははるかに軽くすみます。

6)の猫エイズウイルスワクチンは今年になり日本でも接種が可能となったワクチンです。 飼い主さんからの問い合わせも多い猫エイズワクチンですが、その予防率は70%程度といわれています。というのも、同じ猫エイズウイルスにも幾つかのタイプがあり、今回の猫エイズワクチンが全てのタイプを網羅できないという欠点もあるからです。地域的なタイプの差異もみられ、今回のエイズワクチンの得意(有効)なタイプもあれば、不得意(効果の上げにくい)タイプもあるという訳です。詳しくは、来院時にお気軽にご相談下さい。

【退院時】
そが動物病院:ウイルス疾患

写真は猫風邪ウイルスにより、重度の副鼻腔炎を併発し開口呼吸となり、お腹が空気でパンパンになってしまった猫のレントゲン写真です。胃~直腸まで呑み込んでしまった空気で一杯です。検査によっても消化器の機能不全は認められず、原因はあくまでも鼻詰まりからの副鼻腔炎によるものでした。かなり重篤な状態でしたが治療にうまく反応し、無事元気に退院していきました。猫風邪ウイルスが原因で副鼻腔炎を併発し、開口呼吸となり、空気を呑んでしまうケースは多いのですが、ここまで重度になるとは・・・。
やはりワクチン接種の大切さを改めて実感した症例でした。

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