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コラム

短頭種はつらいよ

2007年5月10日

今年のゴールデンウィーク。皆さんはどう過ごされました?
お休みだった方も、そうでなかった方も皆さんいろいろな思いがあったことでしょう。
私は空いた時間を犬と子供と公園散策して過ごしました。

少し足を伸ばせば厚木の若宮公園、中井町の中央公園など見事な鯉のぼり群を眺めながら楽しめる場所が幾つかあります。
少し汗ばむ陽気の中、子供達は元気一杯に走り回るのですが、我が愛犬りぼんはバテバテ状態でした。木陰を見つけてはすぐに休憩状態となり、持参した犬用水筒が大活躍です。

ボストンテリアやブルドック、パグ、シーズー、ボクサーなどの短頭種は暑さが苦手です。
人間が少し汗ばむような気温でも熱中症(日射病や熱射病)を起こしやすい犬種です。
我々人間は汗をかくことにより体温調節していますが、犬は汗をかくことができません。
暑くなるとハアハアと舌を出すことにより体温調節を行っています。
体温に近い呼気を出し、少しでも低い外気を吸い込んで体温調節しています。
つまり犬は人間に比べて体温調節の苦手な動物となります。
更に短頭種の場合、鼻孔が狭窄気味で頭部の気道が短い為、換気の効率が悪い状態にあります。故に暑さに要注意な犬種となる訳です。

他にも軟口蓋過長症、気管虚脱、僧帽弁閉鎖不全症などのワンちゃんも注意が必要です。
そもそも犬の場合、体高が低い為、アスファルトの地熱と照り返しにより我々人間のさらされる外気温よりも更に3~5℃高い状況下に居ると考えられています。

我々が少し汗ばむ程度の気温であっても常に風通しなどに気をつけ、快適な環境を作ってあげることが大切です。特に車内の場合、少し窓を開けたくらいでは気温の上昇は抑えられないのでエアコンの使用を常に心がけましょう。これからの季節、車内への置き去りも禁物となります。温暖化の影響でしょうが今日5月9日は全国的に7月中旬の気温だったようなので少し早めの暑さ対策のアドバイスをさせていただきました。

最後に、そろそろ本格的なフィラリア予防シーズン到来です。
フィラリア検査と共に健康診断をされる患者さんも多くみられるようになりました。
理想的な投薬スケジュールの為にも、今年もしっかり予防を始めましょう。

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